1/5はじめに

どうして多くのアマチュアはアイアンがロフト通りに飛ばないのでしょうか。実は、インパクトの時、ヘッドのロフトが適正数値よりも寝て入っているからです。ほとんどのアマチュアがダウンブロー軌道で打てていないことがわかっております。
適正インパクトに近づけるためには、スイングを見直すだけではなくクラブスペックにも注目してください。膨大なフィッティングデータを分析した結果、ヘッドのFP値とインパクトロフトとの密接な関係がわかりました。
ここから誕生したのがミウラの「9 POSITION FITTING」です。
アマチュアのほとんどがダウンブロー軌道で打てていない

2/5インパクトロフトが適正になれば球は飛ぶ!

理想のインパクトイメージ

ミウラがフィッティング時に重要視しているのは「軌道」、「入射角」、「インパクトロフト」の3つの数値です。
この3つがそろえば適正な飛距離と適正な弾道を生み出すことになります。スイング軌道はOut to Inでも、In to Outでも構いません。
たとえば7番アイアン(当社のスタンダードモデル設定ロフトは34°)の場合、理想的なインパクトロフトは25°〜27°くらいとなります。
ところが、アイアンが飛ばない人のインパクトロフトを見てみると30°〜34°になっており、入射角は浅く+1°(ダウンブロー)〜-3°(アッパーブロー)です。つまりアイアンが飛ばない人はヘッドの入射角が浅く、インパクトでロフトが寝ている状態になっています。

アイアンが飛ばない人は、インパクトでロフトを立てる必要がある。

3/5各々持って生まれたインパクトポイントがある!

インパクトロフトのフィッティングにおいて、もうひとつ大きな発見がありました。それはアイアンヘッドでボールを捉える位置「インパクトポイント」についてです。
このインパクトポイントはゴルファーによって違います。打ちやすく感じるインパクトポイントが左足かかと線上のゴルファーもいれば、スタンスの真ん中のゴルファーもいるでしょう。
実はこのインパクトポイント、ゴルファーが持って生まれたものといってもいいほどで、おそらくクラブを始めて振った時から、ボールを気持ちよく捉えられる位置は変わらないのです。

インパクトポイントが変わらないなら、フェースを動かす。

インパクトポイントは、レッスンやフィッティングによって変えることはとても難しく、なかなか理想のインパクトとまではいかないものです。
そのため理想のインパクトロフトを目指すためには、ヘッドの位置、フェースの位置を動かしたほうがいいということになります。
フェースを動かすには、飛球線方向に対してフェースを前後に動かす、つまりヘッドのFP値を変えるということになり、FP値も各々ゴルファーに異なる適正数値があり、それを調整する重要性がわかってきました。

正しいインパクトポイントに合わせるためにはFP値が重要になる。

ボール位置を変えて、ハンドファーストインパクトを意識しても、適正な結果になりにくい。

4/5FP(フェースプログレッション)とは?

アイアンクラブが誕生してから長い歴史の間、FP(フェースプログレッション)についてはあまり多くのことはわかっていませんでした。
軟鉄鍛造マッスルバックしかなかった時代は製作技術の問題もあり、ストレートネック、オンセットFPのアイアンが主流でしたが、キャビティバックアイアンの登場からオフセットのアイアンが登場します。
LOFTとFP(フェースプログレッション)

同じグリップ位置、ボール位置でインパクトした場合の概念図
※上図はわかりやすいようにイラストをデフォルメして表現しています。

2mmの違いが2ydの違いを生む!
※上図はわかりやすいようにイラストを単純化して表現しています。実際はシャフトのしなり等も起こります。

その後、日米の芝質の違いもあり、オフセットのアイアンが日本では主流となります。
多くのゴルファーがFPについて以下のようなイメージを持っていると思います。

●FP オンセット: 操作性が高く、弾道が高い。難しい。
●FP オフセット: 球をつかまえやすく、強い球質になる。やさしい

間違っているわけではありませんが、あくまで見た目の形状からくるボールのとらえやすさや出球の印象を表しています。

そしてFP値はクラブデザインを行った時点で決まってしまっており、FP値の性能に及ぼす具体的なデータもなく、ほとんどすべてのメーカー・モデルが数値情報しか表現していないことも現実です。
オンセットのアイアンは上級者向けで、オフセットのアイアンはアベレージ向け…のような間違った図式が出来上がっているといっても過言ではありません。

FP値については誰も正確な情報を持っていない。
オンセット・アイアンでインパクトロフトが立った!

ミウラフィッティングスタジオにおいてFP値が異なるクラブで数多くのデータを取りました。
①FPノーマル モデル(各モデルのスタンダードスペック)
②FPプラス 2mm  オンセットに変更したモデル
③FPマイナス 2mm オフセットに変更したモデル

同じシャフトで、ライ角、振動数、バランス、クラブ重量すべて同じヘッドのクラブでのテストです。
これらのクラブを使ったフィッティングでわかったことは、多くのゴルファーが②プラス2mmオンセットのクラブで打つと、①スタンダードのヘッドと比べて、ボールにわずかに早く当たるため、ロフトが立った状態でボールにコンタクトし、アイアンの飛距離が伸びるということです。

2mmの違いが2ydの違いを生む!
※上図はわかりやすいようにイラストを単純化して表現しています。実際はシャフトのしなり等も起こります。

FP値を変えることにより、インパクトロフトを理想の数値に持ってくることができ、インパクトでロフトが寝てしまう約80%のアマチュアゴルファーのアイアンの飛びを一番手変えることが可能!

4/5ミウラが提唱する「9 POSITION FITTING」

適正インパクトポジションを探す9 Position Fitting

アイアンに求められる方向性に最も影響するのはライ角です。ライ角はゴルファーの体格やアドレス姿勢、ハンドポジション、スイング軌道などによって適正値が変わってきます。
ミウラのフィッティングでは飛距離と弾道に関係するFP値と方向性に関係するライ角をそれぞれ3タイプ設定し、ヘッドスペックの異なる9つの組み合わせから適正インパクトポジションを探す「9 Position Fitting」を行っております。

一人ひとりに最適なFP値とライ角を見つけることによって同じクラブでも飛距離と弾道が劇的に変わります。
そしてFP値・ライ角調整のカスタムメイドが可能なのはミウラだけです。※なお現時点では左用ヘッドには対応いたしておりません。悪しからずご了承ください。

アイアンヘッドのFP値に注目したフィッティングは、ミウラが世界で初めて提唱した考え方です。たった2mmの変化で?と思われるゴルファーも多いかと思いますが、GC Quadをはじめとした精密弾道測定システムの登場や0.5mm単位での調整を可能にしたカスタムフィッティング技術の進歩によって初めて導き出された理論なのです。

いままでの理論

グースネックはインパクトでロフトが立つ、ストレートネックはロフトが寝る
→FP値とネック形状の違いを勘違いして理解されています。
グースネック=FPオフセットではありません。
→FP値が少ないもののほうがロフトが立つと思われています。

ロフトを立てることと何が違うのか?

ヘッド本来がもつ機能を損なわないまま、飛ぶようになります。
ご存知の通り、4°のロフト変更(一番手分)は高い調整技術を必要とされるとともにヘッドにも大きな負担となります。それをわずか2mmのFP値の選択でロフトが変わらないままで4°分の違いを生み出すのです。

FP値を変化させると他のスペックは変化しないの?

完成したヘッドを通常の方法(ネック部分で曲げる)でロフト調整を行うと、FP値が一緒に変化することはよく知られています。ミウラでの調整はヘッド製作の段階(鍛造工程後)からスペックに合わせた製作を行うため、FP値を変化させてもロフト、ライ、バウンスはまったくスタンダードのままヘッドにすることが可能です。もちろんミウラの調整技術は世界のツアーで認められた指折りのレベルです。完成したヘッドからでもFP値のみを変化させることもできます。

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